三洲電線がDX投資で機械学習ツール「WALL」を導入し、年間の工数600時間、工期17日間削減を実現。7.7%の歩留率向上も実施し製造ラインにおける課題を解決

製造業スタートアップの株式会社SUPWAT(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:横山卓矢、読み:スプワット)は、三洲電線株式会社(本社:愛知県西尾市、代表取締役社長:鈴木与志成)が導入した製造業における研究開発の効率化を機械学習により支援するシステム「WALL」により製造ラインにおける3つの課題解決を実現したことをお知らせします。本サービスは三洲電線における製造ラインの生産性向上を目的に導入されました。

SUPWATは今後も、製造現場のデータ活用および業務効率化に関するソリューションを提供してまいります。

「WALL」導入により実現した3つの課題解決

SUPWATは製造業における課題を研究開発・製造現場での知見と、機械学習・AIなどのテクノロジー技術を用いて解決しています。三洲電線はこの度、製造ラインの生産性向上を目的に「WALL」を2ヶ月活用し、業務フローの整理やデータ収集、最適モデルの構築を行いました。そこで3つの課題を解決したことをお知らせします。

1:年間600時間の工数削減
最適パラメータの提示により従来の人手による確認作業が不要になります。これにより製造ラインにおける人的工数を削減が可能になり、三洲電線では年間600時間の削減を実現しました。

2:年間17日間の工期短縮
生産設備の能力を最大限発揮できるパラメータを提示します。これにより製造にかかる時間短縮ができるため、三洲電線では年間で17日間の削減につながりました。

3:7.7%の歩留率向上
日々の条件に合わせた最適な製造条件を提示することで不良品の発生率を減らし、歩留率の向上を実現します。三洲電線では7.7%向上を実現しました。

今後の展開

SUPWATは、『知的製造業の時代を創る』ことをビジョンに掲げ、製造業におけるものづくりをデータによって最適化する弊社独自開発の「メカニカル・インフォマティクス」技術を活用しています。この技術によりエンジニアリングチェーンに革新をもたらすことを目指しています。
 

同技術を活用した機能を搭載するプラットフォーム「WALL」を通じ、研究、開発および設計等の領域におけるデータ利活用よる効率化、また生産技術領域では、試作や初期流動管理等における生産条件の最適化、および量産における不良要因の分析・特定等が可能です。今後は「WALL」の製造業各社様での普及により、エンジニアリング業務の抜本的な効率化および事業の拡大支援を実施してまいります。


以下のような課題をお持ちのご担当者様がいらっしゃれば、お気軽にご連絡ください。

  • 研究、開発、設計等の業務で、多数のパラメータや制約条件下での最適化を余儀なくされている
  • 試作・初期流動管理等において、最適な生産条件の導出を大量の試行錯誤で行っている
  • 量産ラインにおける不良要因がわからない、あるいはその分析方法がわからない
    問い合わせ先: https://cs.supwat.com/

三洲電線 執行役員 製造部長・板倉さまコメント

今回「WALL」の導入を通して、人間の考察だけでは複数の変数を抱える条件設定を行うのにも限界があることに気付き、その導入効果についてすぐに実感することができました。

特にビッグデータを扱うには人間の処理速度では限界があるだけでなく紛れも増えるほか、現場はデータ入力に追われ、改善にまで手が回らないことが起こり得やすい状況です。さらに近年は理数系の人材が業界内でも減少しています。そんな中、製造業界の中小企業が生き残る道の1手段として情報処理業務のAI化は有効だと感じました。「WALL」は温度、湿度、速度を扱う製品の条件安定に活用できるプロダクトだと思います。